輸入車部品物流を事業化し、
アウトソーシングサービスを提供
富沢:そのように、システムを介した管理を行っていても、やはり一番大切なのは「人の眼」や「経験」。長年、さまざまな商品を手に取ってきた人にもわからない、良品・不良品の識別するスキルや、あらゆる問題への対処があります。
金尾:私たちが扱うのは、輸入車の部品ばかりですから、お客様のこだわりも深いものです。よくよく見ないとわからないような、ちょっとした傷などであっても、許されるものではありません。それだけに、それぞれのスタッフが十分に商品知識を身につけ、眼を光らせ、取扱いにミスを起こさないよう厳重な体制で商品を管理しています。
下村:出荷する際には衝撃やダメージがないよう丁重に梱包し、細心の注意を払って配送しています。部品によっては、段ボールや発泡スチロールなどの梱包材をオリジナルで制作。部品に合わせて大きさや形状を変え、安全に輸送できるよう配慮させていただいております。
富沢:一方で、入荷時に関しては輸入車メーカーごとに、お国柄のようなものがあって、部品の管理体制や、輸出時の梱包具合が違います。メーカーによっては部品の扱いが荒かったり、雑に梱包されてきたりする場合もあって、傷や破損がついたまま送られてくるものも。私たちは必要に応じて入荷された時点で商品を細かく検品し、良品として扱えるものだけを選別。それを再びていねいに梱包し直して、お客様のもとへ出荷します。ときには、入荷したものが全部売り物にならない、なんてこともあるんですよ。なかでもボディパーツはとくに厳重に、傷や凹みがないかをきちんと確認します。
下村:お客様の要望に最大限に応えることが、私たちの使命。いろいろな車種を扱っているからこそ、お客様の要望もさまざま。しかしお客様に一貫しているのは、「品質の高いものを早く受け取りたい」ということです。私たちはできる限りそのご要望にお応えできるように、毎日の出荷作業を正確に、ていねいに行うことはもちろん、出荷したら終わりではなくてお客様の手元に届くまできめ細やかなサポートを心掛けています。
富沢:近年では、これまでの輸入車部品の物流経験を生かし、輸入車メーカー様の「物流業務受託」も行っております。つまり、輸入車メーカー様が取り扱う部品をYASの倉庫で管理させていただき、受発注管理~在庫管理~梱包~配送までをまるごと代行させていただく、部品物流のアウトソーシングサービスのようなもの。現在は輸入車メーカー様数社から受託を行っており、日々200店以上のディーラー様向けに、2,000品目以上の商品を出荷しています。
柏木:倉庫管理や発送代行のサービスというのは世の中にたくさんありますが、輸入車部品に特化したサービスはなかなかないもの。これまでは、アウトソーシングするには倉庫管理、受発注管理、在庫管理、配送を別々の業者に手配しなければなりませんでしたが、長年にわたり輸入車に対する知識、技術を蓄えてきたYASでは、そのすべてを一元管理できます。これによりお客様への高品質な物流の提供と、受託先企業の物流コスト低減を実現。輸入車メーカー様にとっては価値ある存在として、ご依頼いただく声が高まっています。これからも我々が培ってきた豊富な経験を生かし、きめ細やかな物流サービスを提供し、輸入車に関わるさまざまな企業、人々に貢献していきたいと考えています。
※取材当初と役職、所属部署が変わっている場合があります。